インボイス制度 連載第6回 【継続的な支払 都度請求書発行なしのインボイス】
家賃、リース料、保守料などは契約締結後に口座振替などによる継続的な支払をしている場合が多いと思います。その場合は支払いの都度請求書や領収書の発行が無い場合がありますが、それでも適格請求書(インボイス)の保存が必要です!!保存要件を満たすための対応方法をご案内していきます。
まず、本則課税の事業者が仕入税額控除を行う場合、記載事項を満たしたインボイスの保存が必要になります。
記載事項は以下の通りになります。
♦記載事項♦
①適格請求書発行事業者の氏名又は名称及び登録番号
②課税資産の譲渡等を行った年月日
➂課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容
④課税資産の譲渡等の税抜価額又は税込価額を税率ごとに区分して合計した金額及び適用税率
⑤税率ごとに区分した消費税額等
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称
上記の記載事項を満たしたインボイスが必要になりますが、契約を締結し支払は口座振替などの取引の場合は2つの対応方法があります。
1.複数の書類でインボイスにする!
複数の書類とは請求書、領収書、納品書、見積書、契約書、通帳等のことをいいます。インボイスは請求書とは限らず記載事項を満たしていれば複数の組み合わせでOKなのです。
例えば、家賃の場合・・・
契約書には大概記載事項の ①貸主・登録番号 ③建物賃貸 ④賃料 ⑤消費税額 ⑥借主が記載されています。
契約書に不足なのは②課税資産の譲渡等を行った年月日ですが、通帳で支払った日を明らかにすることができます。
このように、契約書と通帳を併せて保存することでインボイスとなります。
※インボイスが始まる前の契約締結の契約書には登録番号の記載がありませんので、貸主に契約書の不足事項として登録番号を書面で頂いてください。
2.一定期間の取引をまとめてインボイス交付することができる!
請求書に半年分や1年分まとめて記載したものでもインボイスとして認められています。その場合は記載事項が全て満たしたものであるか確認を行いましょう。
※2つの対応方法を踏まえたうえで、インボイスの準備を行いましょう。
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